都内で見られるホタル観賞スポット!

夏といえばお祭り! プール! 花火! マリンスポーツ! アイスクリームに、ビアガーデン! と楽しい行事が盛り沢山である。

ほかにも夏の風物詩といえば、暗闇のなかをすいーっと横切るホタルの光を思い浮かべる人は多いだろう。

今回は都内でホタルを観賞できるイベントを紹介していく。

「ホタルの観察会2024」を主催するのは練馬区立中里郷土の森



観察会は

6月14日(金)・6月15日(土)・6月16(日)
6月21日(金)・6月22日(土)・6月23日(日)
7月5日(金)・7月6日(土)・7月7日(日)
7月12日(金)・7月13日(土)・7月14日(日)

の日程で行われる。(雨天時実施)
1日あたりの参加人数の上限は150人となっており、たくさんの人が参加できるようになっている。
参加者は先着順ではなく、抽選で決定する。

お申込み受付期間:5/11(土)~5/30(木)
抽選結果ご連絡:5/31(金)~6/7(金)

となっているため、今からでも抽選に申し込めば、参加できるチャンスは十分にある。

観察会ではヘイケボタルの観察、標本を用いた説明展示、トークショーなどが楽しめるようになっているらしい。

以下はヘイケボタルについての説明だ。

ヘイケボタル(Heikebotaru)は、日本に生息するホタルの一種で、学名は Luciola lateralis である。

特徴

  • 発光: ヘイケボタルは夜間に明るい光を放つ。光は求愛やコミュニケーションのために使われる。特に、雄が光を放って雌にアピールする。
  • 体長: 成虫の体長は7~9ミリメートル程度。
  • 色: 体は黒褐色で、背中には橙色の斑点がある。

生息地

  • 生息範囲: 主に日本国内に広く分布しているが、中国や韓国でも見られる。
  • 生息環境: 水辺の近く、特に清流や田んぼの周辺に多く生息している。

生活史

  • 幼虫: 水生の幼虫は主に水中の小さな貝類を捕食する。幼虫は約1年間水中で過ごし、その後陸に上がって蛹(さなぎ)になる。
  • 成虫: 成虫の寿命は短く、数週間から1ヶ月程度。成虫の間に交尾と産卵が行われる。

名の由来

  • 平家物語: ヘイケボタルの名前は、『平家物語』に由来。壇ノ浦の戦いで敗れた平家の武士たちの霊が、このホタルに姿を変えたという伝説がある。このため、平家ボタルと呼ばれるようになった。

保護

  • 減少: 環境の変化や水質汚染などにより、生息数が減少している。特に、清流や自然の水辺の環境が失われることが大きな影響を与えている。
  • 保護活動: 多くの地域でヘイケボタルの保護活動が行われており、ホタルの棲む環境の整備や、人工的に繁殖させる試みも進められている。

観賞会では夜の屋外展示も用意されており、練馬で見られる夜行性の生き物について学ぶことができるそうだ。
子ども向けの体験ブースもあり、遊びながら知識を得られるよう随所に工夫がされている。

今まで一度もホタルを見たことがない方にはおすすめのプログラムだ。
暗闇のなかでほのかに光るホタルの美しさは、 夏の暑さも忘れるほどに幻想的である。

練馬区立中里郷土の森は都内23区内にあり、最寄り駅は西武池袋線大泉駅・都営大江戸線光が丘駅とアクセスも悪くない。
遠方まで足を延ばさずともホタルを見られる機会をぜひ活用してほしい。

東京で生まれ育った筆者も子どもの頃は、近所の神社でホタルの観賞を楽しむことができたが、今ではすっかり見られなくなってしまった。

暗闇のなかにじっと目を凝らし、ホタルが光るのを待つ。
ホタルを見つけた誰かが「いたっ!」と声をあげる。みんなが次々に「どこ!?」「あそこだ!」「ほんとだ!」「いたいた!」と興奮しながら指を差す。
ホタルが乱舞し、光の残像がバイクの赤いテールランブのごとくまぶたの裏に残る。
そんな思い出も今ではすっかり懐かしい過去のものとなってしまった。

あの興奮を、感動を、喜びを、贅沢で豊かな時間を、筆者はぜひ現代の子どもたちに体験してほしい。ホタルが近所の川辺を飛んでいた昔を忘れてしまった大人たちにも再体験してほしい。

施設名
練馬区中里郷土の森
最寄り駅
都営大江戸線 光が丘駅
西武池袋線 大泉学園駅(北口)
所在地
東京都練馬区大泉町一丁目51番2号
公式サイト
練馬区立中里郷土の森


ちなみに筆者は子どもの頃、ホタルをテーマにしたアニメ映画が大好きだった。
サブスク配信もなく、マイナーすぎて今となってはほとんどの人が知らないが、以下に紹介していく。

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この「PiPi とべないホタル」は1時間30分の日本のアニメ映画である。原作は小沢昭巳著「とべないホタル」。
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【原作】
小沢昭巳 「とべないホタル」(ハート出版刊)
「私が訴えたかったのは、とべないホタルの悲しみと、
その悲しみを分け合おうとする、仲間たちの優しさなのです。」
原作の「とべないホタル」は、小学校の学級新聞に載せられたものです。作者の小沢先生は自分の生徒たちの中から、教室の中から、”いじめ”をなくしたい思いで作成されました。この話の感動は、読んだ子供たちからその親たちへ、クラスからその地域の学校へと広がっていき、まず本になり、こうしてアニメーションとなったのです。

【ストーリー】
生まれつき羽がちぢれて飛べないピピは、空を自由に飛べるホタルの仲間達から疎外されて寂しい日々を過ごします。ある日、新しく巣を張っているクモを発見したピピは、危険信号をお尻のライトで仲間達に知らせようとしている中、クモに襲われてしまいます。危機一髪から仲間のキラに救われて、ようやく「僕は一人じゃなかった……」と心を開き始めるピピは、他のホタル達と次第に打ち解けていきます。次々と訪れるハプニングに、ピピとその仲間達の行方は!?

■原作/小沢昭巳「とべないホタル」(ハート出版刊)
※原作「とべないホタル」などの詳細はこちらから→
■監督/中田新一
■脚本/加藤宏美
■音楽/キダ・タロー
■絵コンテ・演出/奥脇雅晴
■製作/「PIPIピピ とべないホタル」製作委員会
【コロムビアミュージックエンタテインメント株式会社/株式会社東京現像所/株式会社オフィスCHK/有限会社サクセス・ロード/虫プロダクション株式会社】

■主題歌/「Weaver of Love〜ORIHIME」松任谷由実
■声の出演:ピピ・藤田淑子/キラ・松本保典/ショウ・山口勝平/ユウ・岩田光央/アイ・こおろぎさとみ/ルル・井上喜久子/ミミ・折笠愛/ラン・荒木香恵/長老クワガタ・久米明/女王アリ・磯村みどり/マキガイ・浜村淳

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「PiPi とべないホタル」はアニメーションのクオリティが高く本当に美しい。
またこの作品はロードムービー的な側面もあり、個性豊かなホタルたちが故郷を出発して、目的地を目指すワクワクとドキドキを楽しめるのが醍醐味だ。
若く個性豊かなホタルたちが、なぜ旅に出なければならなかったのか。
羽がちぢれてとべない落ちこぼれのピピが、どのようにして仲間たちに認められていくのか。
旅の果てに何が彼らを待ち受けているのか。
ぜひあなたの目で見届けてほしい。